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ZX-6Rレース車両メンテナンス

2018-10-20 09:14:14

ZX-6Rのメンテナンスです。

前オーナーはウッドストックのレースのチーム員さんが使っていたマシンを岡山のモトレボリューションに参戦している方が引き継いで乗っていらっしゃいます。 このカワサキのZX-6Rはとても良く出来たマシンですので、一体何年使われているだろうと思うくらい長年に渡り活躍している車種ですけど、このマシンに至っては、何年も酷使されておりましたので、いささか痛んできているご様子です。

岡山国際サーキットを走っているこのマシンはシフトチェンジの際にきちんとギアが入らなくなったという症状。

本来ならばもうそろそろエンジンのオーバーホールをするべきなのでは? という状況ではあるのですけど、もうすぐレースがあるということもありますし、それが今シーズン最終戦でもあるということから、今回はトランスミッション(普通にミッションって書けばいいのだけど、そう書くと知り合いの外人さんに “作戦” て何?、と突っ込まれるので…)を分解、確認してみることに。 この辺はカセットミッション(ここではカセットトランスミッションとは言わないのはなぜでしょう?)だから、わりと簡単に確認作業ができるのでありがたい構造になっています。

交換するべきギアは潔く交換し、クラッチ周りもかなりの消耗具合でしたので、こちらも新品の部品に交換することにしました。

レースはツーリングと違って、戻ってくる時はリタイヤですので、どうしようと悩んだ時は交換するべきだと思います。 しかし、ウッドストックとしてレースをする時には絶対に新品という考え方でやっていましたけど、お客様のマシンの場合はやはり予算のこともありましすし、新品にするのか否かをかなり悩んでしまうこともしばしばです。 今回のこの6Rもギアを組んでカセットをクランクケースの戻して、クラッチを組む段階で、「んー、板も結構焼けてるし、せっかくギアがスコスコ入るようになってもクラッチが滑ったらおしまいだよなー???」 と、散々悩んで、やっぱり新品を注文することになりました。 ということもあり、完成がかなり遅くなり申し訳なかったです。

レーサーということで、公道を走っての確認はできませんので、シャシー台でシフトの感じを確認。

とは言え、実走行とはまったく違いますので、あくまでも大きな問題がないかのチェック程度しかできません。

で、これだけの車検シールが貼ってあるということは一体どれだけレースで走っているの? ということになるわけでして、オーナー様の「なんかエンジンが遅くなっているような気がするんだけど…」 ということで、一応、パワーと空燃比を測定してみましたところ、まあ、決して凄く速いというわけでもないけど、これくらいの数値であれば普通には走れるくらいにはパワーはありますし、ずっと調整していなかったわりには空燃比も大きく崩れていることもありませんでしたので、なんとか最終戦までは壊れずに走り切ってもらいたいものだと念じながら作業させていただきました。

それにしてもこのマシンは大きく何かを変更する必要もなく、基本的な当たり前のメンテナンスをするだけで充分な戦闘力があり、ずっと使える良いオートバイだと思います。 岡山でも柚木選手と一緒に全日本戦った時には34秒フラットくらいは出ちゃいましたもんね(もう一周うあったら33秒台には入っていたはず… はず… です???) たったの120馬力程度なのにね… 電子制御もほとんどないのにね…

コースレコード33秒台?32秒台でしたっけ? 凄いタイムですよね~

1000ccのみなさんも170~200馬力もあるのだから、600ccに負けないようになるまではブランド部品やエンジンパワーに頼らずにライダーの技量で勝負した方が速くなれますよ~。 あとは、トラクションコントロール、ウイリーコントロール、エンジンブレーキコントロールなどの電子制御、使いすぎたら前に進まなくなります。 機能があるから使いたくなるのはよく解りますけど、制御がかかるということは、どういう状態になっているのかを良く考えてから使わないと、「200馬力あってもトラコン効かせれば滑らない」 なんて言うのは愚の骨頂で、ことレースでは200馬力あっても制御が入って100馬力で走っているのと同じ状況で走るのだったらそんなエンジン必要ないということになります。 なぜその機能が生まれて、なぜ使うのかをよーく考えて使わないともったいない機能がたくさんありますので、まずはどうやったら今ある性能を発揮できるのかを考える必要があると思います。

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