GPZ1100FエンジンOH

GPZ1100FのエンジンOHです。

メーターが3周目に突入したエンジンのオーバーホール、いくら消耗品を交換したからといってもクランクケースやシリンダヘッドなどの主要なパーツはしっかりと20万キロ以上使われており、新車のようになりますとはとても言えませんけど、それでも3周目も快調に走ってもらえるように、各部の測定や修復作業をしてから組み始めました。

クランクシャフトはベアリングの状態を確認したり、歪みの測定を、トランスミッションギアはベアリングをすべて新品に交換したり、各ギアの状態のチェック、ギア間のクリアランスの調整してからクランクケースを組付けします。

もちろんカムチェーンは新品に交換ですね。

シリンダヘッドはバルブシートカット、面研、その他の修正作業を施し、バルブ、バルブスプリング、リテーナ、コッター、タペットは新品に交換などと定番的な内容にて施工しております。

バルブクリアランスの調整範囲の問題からバルブトップはコンマ数ミリ研磨しました。

そして、エンジン本体に組付ける前にシリンダヘッド単体状態でカムシャフトを組んで、予行演習的バルブクリアランスの調整をしておきます。 これをしておくことで、本チャンのバルブクリアランスの調整作業がスピーディーに終わらせることができますので、自分はいつもそうしています。


画像はありませんけど、シリンダとピストンのクリアランスは規定範囲内でしたので、ピストンは再使用して(ピストンリング、ピストンピンは新品です) シリンダはホーニングでリフレッシュしてから使うことにしました。 このように何でもかんでも新品にするわけではなくパーツの程度を確認(測定したり、距離で管理したり)して、さらに予算も考慮に入れながらメニューをお客様と決めています。

そんなこんなで分解してからの準備にはこれでもかというくらい手間をかけているおかげで、組付ける作業はとても早く出来てしまいます (って言っても丁寧に組んでいますよ)

授業や復習よりも予習がもっと大事なのは勉強も仕事も一緒ですね~



この記事を気に入って頂けたらいいね!フォローをお願いします

  • facebookfacebook
  • TwitterTwitter
  • LINELINE
  • B!B!

Related article関連記事をご覧になりたい方はタグをクリックしてください。

Related Products関連商品

関連商品はありません。