Z1シリンダスリーブ入替えボーリング
Z1のシリンダスリーブの入替えです。
オーバーサイズのスリーブを使うためにシリンダの内径をボーリングする作業もウッドストックでやっています。
上記の画像はノーマルの内径や4個の配列がどれくらいの誤差になっているのかを測定しているところです。
もちろん内径はこれだけではなくシリンダボアゲージでも測定しています。
そして4個のスリーブの外径を測定して、それぞれのスリーブに対して決められた公差になるようにひとつひとつ測定しながらシリンダをボーリングしていきますので、これらが完了するまでにはかなりの時間が必要になります。
なのに…
ブログではもうできちゃっているので、簡単そうに見えてしまうのが悲しいところですね…
この加工した内面とスリーブの外面が綺麗に密着していれば密着しているほど、発生した熱がシリンダの冷却フィンまで伝わりやすいので、なるべく綺麗な面になるように少しずつゆっくりとボーリングしていかないといけません。 このようなちょっとしたところを丁寧にするのかどうかでエンジンの質が変わってきますので、こだわるところはこだわって頑張っています(おざおざが…)
こだわってねとお願いしています(わたしが…)
こちらはその加工をするために作りました治具です。
このような治具を作ったり、測定したりする方が実際の加工よりもはるかに時間がかかりますね。
スリーブも加工をしないといけない時もあり、このように測定して加工してを繰り返して、4つのピストンがストレスなく動いてくれるように、4つのスリーブが垂直で平行に真っ直ぐになるように、様々なポイントを測定しながら進めないといけない大事な作業となります。
ステップキットやワンオフのご依頼品などのパーツを製作している傍ら、このような業務までウッドストック工場でやっていますので、納期に関しましては皆様に大変ご迷惑をおかけしております。 できるだけ質の高い仕事がしたいことから人員を増やすこともなく、すべて目の届く範囲で業務を進めていますので、どうしても時間が足りていない状況が続いているのですが、仕事量は増える一方でして、これからも改善できる環境にはないと思われます。 そんなウッドストックでもよろしければこれからも可愛がっていただけましたらありがたいです。