Z1000MK2のたくさんの部位のパーツ製作依頼をいただき、ほぼワンオフで作らせていただきました。


ステップは基本的にはウッドストックステップです。 リアのマスターシリンダをゲイルスピード製に変更した仕様の製作でマスターステーの設計やその他のフィッティングパーツの変更などで対応しております。


シフト側は元々のキット設定しているものと同じです。

シフトペダルとシフトアームには数か所の取付穴があり、ストロークの長短やシフトタッチの硬さを変えれるようにしてあります。


こちらの画像でお分かりかと思いますが、ペダルのシフトロッド(ロッドエンド)を取り付ける穴のステップバー側(この場合は下側)にすると、ストロークは増えますけど、タッチは軽くなります。

シフトアーム側は逆に軸から遠い方(この場合は上側)にすると、同じくストロークは増えてタッチは軽くなります。


タンデムステップも以前からウッドストック製品を使っていただいておりました。

ほとんど見えませんけど、サイレンサーステーも今回ワンオフで製作しています。


キックシャフトオフカバーもウッドストック製ですね。


今回、オーリンズの正立フロントフォークへの変更に伴い、ステアリングステム、フロントキャリパーサポート、フロントフェンダーステー、ホイールカラー周りのフィッティングパーツ、ヘッドライトステーまでゴッソリとワンオフで作り変えています。

こちらのフロントキャリパーサポートはスペーサが必要ないように分厚い材料から加工しています。

この画像の撮影時にはフロントアクスルシャフトは仮組用のシャフトでしたが、この後、KOODさんにてワンオフでカッコ良いアクスルシャフトとナットを製作していただきました。


アンダーステムは周りのパーツで隠れて見えにくいですけど、結構頑張って設計しています。
このステムを設計する際には以前乗られていたキャスター角、トレール量を測定してから、狙ったキャスター角、トレール量になるにはどれくらいのフロントフォークの長さでセットして、どれくらいのフォークオフセット値にすれば良いかを計算して、CADで図を描いてから各数値を設定しました。 もちろん、このフロントに合わせて、リアの車高も設定変更しています。 この予習作業なしに、Zはこれくらいだろうとか、18インチはこう、17インチはこう、などと安易に数字を決めると実際の走行フィーリングが求めたものとは違うことになりますので、剛性がどうとか、強度がどうとか、軽さがどうとか、という問題以前にもっと大切な数値を決める必要がありますね。


ルックスも大事だけど、やはりきちんとした機能あってこその“機能美”ではないでしょうか?
アンダーステムの真ん中には怪しげな2本のボルトが…
よく可変オフセットにする時に見かけるボルトですけど、今回は別の理由でその部分を便利に使えるようにしています。


トップブリッジはこんな感じでシンプルにしました。
ハンドルクランプはメーターと同じ角度でというオーナー様のわがままなご要望に 「嫌々」 お応えしています。
ステムシャフトのトップナットもワンオフで作りました。
せっかく上下のステムがカッコ良くなっても、このナットで台無しになりますので、小さいけど大事なパーツですね。


ウッドストックの密かな人気商品のメーターステーも装着していただいておりました。 スペーサを作ってハンドルクランプに綺麗にフィッティングしています。


ステムに合わせて作ったハンドルクランプとヨシムラさんのメーター用のメーターステーとの組み合わせは横から見るとこのような感じにしています。 裏側のナットとハンドルクランプは一体感は出るようになるべく隙間がないようにしています。


ヘッドライトステーもステーとヘッドライトの間にスペーサカラーが入らないようにとのオーナー様のわがままなご要望に 「嫌々」 対応してワンオフで製作しました。 
ワンオフという名前の響きは簡単な感じですが、ただ一つ作るために、採寸からデザインの設定、作図、治具の材料の手配から治具の製作、製品の加工プログラムの製作、必要な場合には試作品の製作、必要であれば加工するための刃物の購入、製品の材料の手配から本番の加工。
これで出来たと思って、いざ車体に組み込んだ時に不具合を発見して死亡!! という経緯を踏んでやっと完成となるわけですけど、もう今後使わない図面などのデータや治具とは一度きりで「さよなら」 となるので、出来上がった達成感とオーナー様に喜んでいただいたことの他には少し切ない気持ちにもなってしまいますね。
しかし、狙い通りのハンドリングやルックスを得られた満足感は確かにありますので、極々たまには 「嫌々」 やってはおりますが、基本的には超機嫌の良い時にしかお受けしていませんので、あまり期待なさらないでくださいませ。 あと、今日は機嫌が良い日かな?と電話などで確認されると作業のお邪魔になりますので、そっとしておいていただけましたら嬉しいです。
この後は余談です↓↓↓
上記で述べましたキャスターやトレール、オートバイの数値としてはとてもとても大事過ぎるものですので、この値が適正であることは大前提で、この大前提の後にはきちんとした前後のサスペンションの動き、バランスが大事になります。 なぜなら、オートバイは止まっているわけではなく、ずっと動き続けているものですので、直線(直線のどの部分かが大事)やコーナー(各コーナーの前半、中間、後半、もっと言うとコーナーを10分割くらいした場合の各部位)でのサスのストローク位置、速さをきめ細やかに(主にレースではですが)把握して、各部位(動きの途中のサスの長さ)でのキャスター角、トレール量を考えてスプリングレート、プリロードの量を決めていかなければいけません。
手でコチコチと変更しやすいので、まずはダンパー(減衰)を触る方が多いようですが、これは最後の塩、コショウ(調味料)くらいに考えた方が良いかと思います。
ウッドストックの製作パーツ、ただのルックス重視のものも少量ありますけど、基本的には上記のようなこと(オートバイがどう動くのか、ライダーがどう動かしたら良いのか)を常に考えて作っています。 私とおざおざとひろちゃんのたったの3人だけで、有名なメーカーさんたちとは比べ物にならないような少ない工作機械で作っていますので、対応は遅いし、納品も遅くて皆様にはご迷惑をおかけしており、いつも申し訳ないと思っている次第ですけど、真面目には取り組んでいますので、温かい目で見守っていただけましたら幸いでございます。

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