GSX-R1000K5のフロントフォークのセッティング
GSX-R1000K5(岸本選手所有のレーサーです)
岡山国際サーキットのオープンクラスに2005年シーズンからずっと参戦しながら足回りのセットアップをしておりますが…
ノーマルのフロントフォークがなんとも難しい。
当然、スプリングレートは9.5N、10N、9.75Nとテストし、
更にこれらのスプリングを左右のフォークに振り分けて足して2で割ったレートにし、
オイルの粘度も変えて、
油面も変えて、
中身のダンパーの特性も改良しました。
なぜここまでいろんなことをしなければいけないかと言うと、とにかくコーナーの進入時のフロントフォークが沈んだところの動きを出したいからでして…
一番奥の10ミリを有効に使える、最後の10ミリでタイヤに負担をかけないで、タイヤを程良く潰してくれるフォークを作りたかったけど…
難しい
一定のタイムまで行くといい動きをしなくなりタイヤに負担がかかってしまいます。
時には、キャスターアングルを1°寝かせたり、
大きく突き戻したりしましたが、良くなる部分と悪くなる部分のせめぎ合いがあり、100万円以上のスペシャルなフォークの動きが出なくて悩んでいるのです。
下の画像がその証
フロントフォークが仕事をしていない証拠にフロントタイヤが仕事を出来ていない溶け方をしております。
タイヤがこうなっているときはタイムは出ません。
路面温度とコンパウンドが合っていないときや、フロントのセッティングが狂っているときの状態です。
ただいま、インナーカートリッジを換えるか、フォーク本体を換えるかを検討しているところです。
リアはこんな感じです。
フロント程ではないですが、もうひとつセットが合っていない様子ですね。
セットが合うと良くグリップして、タイヤが綺麗に溶けて、タイムは出ているのに、タイヤのライフが長いといいことばかりになります。
もうすぐ最終戦なので、いいところ(セットを)を見つけてあげないといけません。