フロントフォーク延長
GSX-R1000K9,L0用のノーマルフロントフォーク用の延長ブラケットです。
前後のピッチングを大きくするためにフロントフォークを大きく突き戻したのですけど、もうトップキャップがトップブリッジの中まで入り込んでいるので、これ以上突き戻せなくなりましたので、USヨシムラ製の長~いトップキャップに交換して、さらにフォーク長を確保しました。
長すぎたら突き出しすればいいだけなので、フォークは長いくらいの方が使い勝手がいいように思います。
トップブリッジを下方向にウイング形状にするのもいい方法ではありますけど、上下のツカミが狭くなり、剛性が落ちるのもおもしろくないので、フォークを伸ばすことにしたわけです。
上の画像と下の画像は見た目は違いますが、トップキャップが伸びただけで、同じ車高になっています。
前後同じだけ上げたり下げたりすることは、キャスターが同じなので、あまり変わらないように見えますけど、車高が上がるとスイングアームのピボットのハイトが上がるわけでして、スイングアームが垂れる → リアサスのリンクの位置が変わる、重心が上がる、などなど、いろんな動きが変わります。
本日、全日本ライダーの光元選手がCBR1000RRを持ち込んで、左右の切り返しが重い、ターンインでインに向かって行かない、アクセルを開けてもアンダーが出るなどの不具合を訴えたので、ピボットハイトを測ってみたところ、いまのJSB1000のレーサーとしては低すぎる数値でしたので、前後の車高を上げて、柔らかいレートスプリングにして、プリロードをかけてみてはどうかと助言してみました。
例えば、もっと前荷重にしたい場合に、フロントフォークを突き出すのと、リアの車高を上げるのとでは、同じ前屈みでもまったくフィーリングはかわってきます。
ですので、今ある不具合に対してのアプローチはたくさんあるわけで、ある中でのよりベターな方法を探る作業をしなくてはいけません。
探るためには乗り手とたくさん意思伝達を取り合わないと状況把握ができないと思います。
ライダーとメカって、お医者さんと患者さんと同じようですね。
お医者さんも病状を把握して、原因を探るためにたくさん患者さんに質問する必要があるわけで…
的確な質問をたくさん用意できる医者やメカニックが良い医者やメカニックだと思います。
それにしても下の画像にある延長フォークキャップは雨が溜まりそうですね。