カワサキZX-10R(11)
先日の鈴鹿での画像です。
フォトスペースRS様より提供していただきました。
今年に入ってからマシン製作に入り、なんとか全日本に間に合いましたが、その内容といえば、やっとハードパーツが決まって走り出しただけで、細かいセットアップ等は何もしていないに等しい感じです。
実際、レースウイークに初めて鈴鹿を走行したわけですから、それで予選8位、決勝10位という(しかも決勝は負傷した左手をかばいながらの走行で)結果はライダーの大崎選手の実力あってのものだと感謝しきりです。
ですが、これからはしっかりマシンを成熟させる作業をして、もっと走りやすくて、しっかり前に進むマシンを作るために毎日しっかり悩んでいるところであります。
ありがたいのは、今回の新型カワサキZX-10Rは非常によく出来たオートバイで、エンジンは扱いやすく、ライダーにやさしく、その割には思いのほかパワーがあり、車速はしっかり延びるという、現代のレーシングエンジンのお手本のような傑作をカワサキの開発者は作ってくれたことです。
車体も良く出来ていて、このウッドストック号はほとんど特別なことはしておらず、車高は前後共ノーマルと同じ、セッティングは前後のスプリングレートを合わせて高さを出している程度で、良くバランスが取れた素晴らしいベース車両だと思います。
セッティングの仕方ですが、いつもこのブログで言っているバランスのとれた前後の車高、バネレート、プリロードの設定などを適正な数値に持っていく作業をしているということだけでして、通常業務でお客様のバイクを整備したり、カスタムしたりする際にしていることとまったく同じです。
結局、オートバイ走らせる原理はストリートであれ、サーキットであれ、何も変わらないということを実践しただけであります。
シーズンオフに大崎選手と“鈴鹿にはなかなかテストに行けないけど、減速して、コーナーリングして、加速するのはどのサーキットでも同じだから、テストしやすいオートポリスで走ればいいよね” と言って、ほんとに鈴鹿には行きませんでした。
しかし、基本に沿ったマシン作りをすれば、どこでも通用するし、雨でも走れるし、他のライダーでも乗りやすいマシンになるという基本コンセプトはこれからも変わらず、実践に生かしたいと思っています。
もちろんこれからは8耐に向けて鈴鹿(それにこしたことはありませんので)でテストはしますけどね…
ビートの渡邊さん、加嶋さんと一緒にセットアップするのも大変勉強になるし、レイクラフトの原澤さんに電気のことを教わるのも勉強になります。
とにかく今年は“へぇー”って言うことがたくさんあって、新しい知識が入ってくるのがとても楽しいです。
これからはライダーが増えるので、またいろんな刺激がありそうですね~。
8耐で乗ってくれる西嶋選手はその前にオートポリスの全日本(ST600)があるので頑張ってもらいたいですね。
うちのチーム員の村山君も出ます。 初めての全日本でなんとか予選突破してほしいけど、ST600は大変なクラスだもんな~、難しいかもな~、でも頑張れよ~