地獄のキャブレター攻撃
今週はずっとキャブレター地獄でした。
時には下の画像のような状態(取り敢えずバラバラにしたのはいいけど、どうにもならなくなってから持ち込みなどなど…)で調子良く乗れるようにしてほしいという依頼もあります。
古いオートバイのキャブレターを快調にするのって本当に大変なんですよ。
まずは、本当にキャブレターが原因なのかどうかを確認する必要があるし…
エンジンの圧縮はきちんとあるのか?
点火系は元気なのか?(スパークプラグ、プラグキャップ、ハイテンションコード、イグニッションコイル、イグナイター、パルスコイルorポイントの可否、バッテリーなど)
これらの状態が良くて初めてキャブレターをOH、調整となるわけですが…
最近まで動いていたバイクで使っていたキャブならまだしも、どこかで手に入れたキャブだったり、長期にわたり放置していたものなどは大変なんてものではないのであります。
だって、作業時間を考えたら、エンジンのOHが何度もできるじゃんというくらい平気でかかってしまいます。
でもね、これが不調だと他がどんなに調子良くてもまともに走ることはできないので、時間はかかるけど、やるしかないのですよね~。
これはZ系のどこかの年式のキャブレター
スパークプラグがどうしても黒くすすけてしまって何回分解組付けしたか覚えていないくらい調べても治ってくれない原因不明の絶不調キャブちゃん(もう泣きそうです)
いわゆる洗浄や通常の整備だと4連の連結など分解することはあまりないのですけど、ウッドストックではしょっちゅう下の画像のように全てをバラバラにしないといけない車両が入庫してきます。
こちらはCB750Fのキャブレターですね。
この車種はOHするのに純正部品の金額が驚くほどお高くて、純正にこだわらないのなら、FCR買った方が幸せなのではないかと思われるくらい費用がかかっちゃいます。
何回も分解しちゃうというのもあるけど、その回数とかわらないくらい試乗に出かけます。
そのほとんどは乗ってみて、がっくりしながら店に帰って、またキャブレターを外して、中身を調整、また取り付けて、試乗、その繰り返しを日々繰り返しています。
仕事がこれだけだと絶対にウッドストックちゃん潰れること間違いなしですよね…
うちじゃないとできないこともあるだろうからお客様のためだと思って、毎日そのジレンマと戦いながら頑張っております。
手が… 何回洗っても、お風呂に入ってもガソリン臭いんです。
でもですね、こういう古い知識が無くして、現代のインジェクションを触ってもそんなに深くはできるわけないと思いますよ。
金ノコとボール盤とヤスリで部品作ったことない人がマシニング使っても絶対に使いこなせるわけないのと一緒ですね。
物事ってみんな繋がっているからもの凄く簡単な基本が出来ていないと、いきなり便利なものを手に入れても本来の性能はすべて引き出せません。
なので、ウッドストックでは最先端のレースはしますけど、古いバイクもしっかりやらせてもらっています。 お困りの際はどうぞいらしてくださいね。