ZX-10Rエンジンチューニング
ZX-10Rのエンジンです。
サーキット走行するためにノーマルエンジンから少しチューニングしています。
この2011~の現行のZX-10Rはとても良いエンジンでして、全日本選手権などのレース仕様でさえもそんなにカリカリにチューニングしなくてもとてもパワーがあり、さらにはそのパワーを使いやすく設計してありますので、今回もほんとにファインチューンにとどめて組んでおります。
シリンダヘッドは軽くポート加工と燃焼室の加工(ほんとにさらっとしか削っていません)
面研も少しだけです。 10Rのシリンダは上面と下面が並行になっていなくて角度がついていますので、加工がめんどくさいのですが、今回はZで有名なブルドックモーターサイクルさんにお願いして綺麗に研磨していただきました。
カムシャフトはレースキットのものを組みましたので、バルブタイミンングはしっかりと調整しないといけません。
パワーを出すのはもちろんですけど、ピストンとバルブのクリアランスを規定値以上は確保しないとトラブルの元になりますので、この辺は慎重にしています。
下の画像はピストンの上死点を測定しているところです。
これを正確にしておかないとそのあとのバルブタイミングの調整が嘘になってしまいますので、やっぱり慎重に作業を進めます。
バルブタイミングを決めたらピストンとバルブの隙間っを測定します。
EX側は余裕がありましたけど、IN側はギリギリに近い数値でした。 というように、やっぱりやるべきことはしっかりやっておかないといけないということですね。
インマニとポートの段差もまったくないように気を付けて削っています。
それだけだと0.0?馬力しか変わらないかもしれないけど、やった数を掛けたら1馬力くらいは上がるかもしれないので、小さなことを積み重ねて作り上げていきます。
まあ、しかし、オートバイレースはライダー7、タイヤ2、マシン1だから、マシンを触るよりもライデングの向上の方がタイムアップに繋がるのですけどね…
だけど、それ言ったらウッドストックの仕事にならないからマシンも改良しましょうね?