CBR1000RRカウルステー
とても高価そうなレース用カウリングです。
今月終わりの菅生の全日本に出場する有名チーム様からのご依頼でカウルのフィッティングをすることに…
しかし、このカウル、フルドライカーボンで削ったりすることには少々抵抗があります。
なんて言ってられないので、ベルトサンダーでシャリシャリと削りまくります。
いろいろと干渉する部分がありますので、削っては装着確認して、またマーキングして削って、確認していきます。
だいたいポジショニングができたら本題のカウルステーの製作になるわけですけど、短い納期と使いやすさ、そして元のカウルに戻す際の簡単さなどなどを考慮して、どのようにステーを作れば良いかを思案しなければいけません。
いろいろ考えた末に決定したのが、元のステーを利用して、ボルトオンで追加のブラケットを取り付けるというもの。
下の3次元で削り出したブラケットで元のパイプをクランプして、そこからアッパーカウルまでのステーを更に作って、溶接なくすべてボルトで固定するようにしました。
で、こんな感じになります。
これだと溶接がないので、いざというときの複製が簡単ですし、クランプ部分をずらすことができるので、少しの寸法の違いはカバーできるかな? という希望もあり、この形にしています。
それにしても、自分がこの業界に入る前からの有名ライダーさんが自分たちの作ったパーツが使われているマシンに乗るのかと思うと、20数年前の自分にこの事実を教えてあげたら、さぞ驚くだろうなと感無量になりますね。
自分を取り巻く環境に感謝してもしきれませんですね。
みなさまありがとうございます。(なんか遺書みたいだな…)