全日本、岡山
9月の最終週、岡山国際サーキットで行われた全日本ロードレース選手権にメカニックとしてお仕事をしてきました。
いつもはウッドストックレーシングとして参戦することが多いレースですが、今回はメカの依頼を受けての参加です。
となると、個人の技量が問われ、レース結果がそのまま自分の評価につながるわけでして、いつもとは違った緊張感で臨んだレースでした。
しかも、いつものカワサキではなく、少々勝手の違うスズキ車ということもあり、テストから続くレースウイークの流れをしっかり予習したつもりでしたが、なかなか思うような流れにはいかないものでした。
走行ごとに下の画像のようにフロントフォークが車体から取り外されたり、トップキャップが外されたりと、仕様がどんどん変わります。
仕様が変われば、油面、プリロード、減衰のアジャストが必要になり、前と後ろの高さや速さを合わせていかなければなりません。
車高を1mm変えれば前後のバランスが大きく狂うし、フォークの油面やプリロードなどなど、あらゆる変更可能点をミックスして、ここは良くなったけど、あちらが悪くなったということが最小限で済むように頭をフル回転したつもりですけど、いかがなもんでしたでしょうか?
下の画像は行方君が油面を変更してくれているところ。
残念になるので顔出しは遠慮しときます。 プププ…
それにしてもフロントばかり触った触った。
なぜかクラッチは2回も分解したりして…
ブレーキング、クラッチミート、バンキング、アクセルワーク、自分のマシンには愛情を持って、やさしくやさしく扱ってあげると、相手も優しく応えてくれるものなのです。
急ブレーキや急発進など、いくらレースでも “急” がつく動作は禁物です。
“急”な動作はマシンがビックリします。 ビックリするということはオートバイが暴れたり、滑ったり、いろんな部品(もちろん一番大事なタイヤも早く減ります)が痛みますので、みなさまも気をつけてくださいませ。
こちらのリアサス、珍しくほとんど触ることがありませんでした。
それだけフロントに時間を取られてしまい、全体としてはやりたかったことの数パーセントしかできませんでした。
ともあれ、最低限の目標のポイントは獲得して最終戦の鈴鹿(ぼくらの甲子園)には行けるようになりましたので、一応ほっとしております。