キャスター角度
当ブログではやたらとワンオフパーツの製作や自社製品の紹介などで、おざおざが山奥の工場で工作機械を相手に仕事をしているものについて描くことが多いのですけど、ショップの方では普通の修理やメンテナンス作業を自分がせっせとやっております。
とは言え、普通のショップさんよりはハードな内容の作業が多いので、店内にはリア周りの部品が無くスタンドでかろうじて立っている車両や…
フロントがジャッキアップされて宙づりになっている車両があったりして、物々しい雰囲気になっております。
こちらのGSX-R1000はキャスターの角度が変わっていたものをスタンダードの戻す作業をしています。
ライダーの乗り方や走行するステージによって足回りのセッティングは変化していきますが、キャスターの角度はマシンの性格を大きく変えてしまう恐ろしい数値ですので、シビアに考えなければなりません。
同じサーキットで同じ車種でも、角度が立っているマシンがあれば寝ているマシンもあったりして、何度が良いということは決まってはありません。 しかし、世にあるカスタムマシンはなかなか凄まじいのがたくさんあって、雑誌で真横からの写真を見ただけで、“これは危険そうなオートバイだなー”なんて一目瞭然でわかってしまうものも少なくありません。
だって、先日の全日本でも突き出しの量を1mm変えたら“変わり過ぎ~”ってライダーに怒られるくらいですので、ステムやフォークを交換するという行為は本当にリスクが付きまといます。
上のベアリングと下のベアリングで位置が違うのがおわかりでしょうか?
寝ている方が安心感が得られる場合があるので、ついついこの方向に行きがちですけど…
ライダーのリハビリが終わったので、ぼちぼちSTDキャスターでブレーキングとバンキングでフロントタイヤを潰す感じを勉強しましょうというセッティングに変更です。
ライダーは何歳になっても速くなりたいですものね~?