たかがリアフェンダーステー、されど…(CB1300SF)
CB1300SFのリアフェンダーの取付けです。
基本的にはノーマルのスイングアームにボルトオンのフェンダーだったのですけど、ストリートとレースの両方で使用している車両でして、タイヤウォーマーを装着する際にタイヤとフェンダーの隙間が少ないと何かと不便になりますので、段階的に何点かオフセットできるようにステーを作ってほしいと、しかも少しずつ前方に上方になるようにというオーダー (わがままですね~)
もちろんフェンダーの位置を変えることで見た目も変わりますので、その効果も狙ってのことでしょか?
しかし、言うのは簡単、実行するのは大変で、フェンダーのステーなんてその辺にころがっているアルミ板の端切れに穴を開ければいいじゃんと言われそうですけど、さすがにウッドストック的にはそういうわけにもいきませんので真面目に作ります。
スイングアーム側のネジ穴はひとつしかありませんので、回ってしまって位置が変わりますし、ステー側にネジを切ってボルトとナットではなくボルトのみで取付けができるようにしたかったですし、ペラペラな薄い板ではなくメスネジ部分を3つ設けたしっかりしたブラケットにしたかったので、下の画像のようなノーマルのステーに被せて位置が決まるような形状にしました。
これで外方向の出っ張りも最小限にとどめられますので、フェンダーを上から被せても違和感なく取付けできるようになりました。
ですけど、ただの板に比べて何倍も作るの大変なんですけどね…
で、いつものとうり全て取付いたら努力の部分はほとんど見えなくなってしまいました
とまあ、左側の取付けは上のようなブラケットを2つ作ると完了しました。
右側はスイングアームに対して上からネジで締めるだけなので、上にオフセットした分だけスペーサカラーでよいかと思いきや、前方にもオフセットしているので、カラーにするときちんと取付けできません。
しかも3段階前にもオフセットしますのでどうしましょう?と悩んで考えたのが下の画像のようなステーでございます。
スイングアームをステーとの接合部はステーを長穴にして前後に自由に移動できるようになり、ステーとフェンダーとはステーにネジを切ってありますので、ボルトのみで装着できるようにしました。
斜め後方から見るとこのような感じです。
マシンのオーナー様の夢を形に変えるのがウッドストックの仕事ですので、このようなあまり日の目を見ない脇役の取付けパーツにも手を抜くことなく頑張っております。
大きな目立つパーツで派手になっているのに、細かな部分がおろそかになっているマシンは本当に残念な感じになってしまいますけど、地味でも細部にまで目が行き届いたマシンは目立たないけど、とてもカッコよく感じます。
下の画像のキャリパーのワイヤリングもそうですけど、パーツがカッコいいのではなく、細かな配慮がカッコよさを生むのではないでしょうか?
アフターマーケットのカスタムパーツやレーシングパーツはお金を出せば変えますけど、アイデアや細かな配慮は知識と経験がないとできません。
ウッドストックおひとついかがでしょうか~?