全日本ロードレース鈴鹿
ウッドストックレーシングとしては久しく参戦のないレース活動、2011年の鈴鹿8耐以来影を潜めておりまして、その後の数年はレースパーツの供給や現場のメカニックとしてのご依頼でサーキットに行っております。
毎年のことながらレースシーズンが近づきますと工場はてんやわんやになり、ショップは休んでサーキットに行くことが多くなり、人手がいないウッドストックは寝る時間を減らすしかない自体に陥ります。
今回の全日本ロードレース選手権の開幕戦の鈴鹿は事前テストからの参加だったわけですけど、スズキのGSX-R1000とカワサキのZX-10Rの2台を同時にセットアップしないといけないことになり、画像のような状態でのお仕事となりました。
でもこれダメです。 2台が次々ピットインするとまったく頭の整理ができません。
事前にセットの流れを予習しているはずなのに…
と、バタバタしながらも幾度となくリアサスを取ったり着けたり、一体何回スプリングを交換したことか…
しかし、2日間あるからといろんなメニューを考えていたものの、思っていたようにはなかなか進まず、消化不良で終了。
しかも10Rは最後に転倒のお土産付きでした。
いつも綺麗なマシンを作ってくるテイクアップの田村選手。
今回は8耐に向けてスペアマシンも用意していました。
メカとしてもかなりの人ですので、気を引き締めて頑張らないと雇われている意味がなくなります。
田村選手に頼まれていた2Dの高価(20万円以上します)なメーターを守るためのカバーをおざおざがなんとかテストにギリギリ間に合わせてくれました。
が、大きすぎてカウルの中に収まらず使えませんでした
確かにでかい…
こちらはお馴染みの村リンの車両です。
これもライダー自身が自分で組み立てて整備している車両ですが、“ゲーっ、村リン何やってるんだよー” と現場で手直しすること多数で、バタバタなのにさらにバタバタさせてくれます。
そしてこちらはレースウィーク。
テストはピットがあり良い環境だったのに、本番はテントという過酷なレースとなりました。
これで雨でも降ったらどうなっちゃうの? と思ったらいきなりの雨。
決勝日も雨の洗礼を受けてしまい、ピットのありがたさが身に染みました。
貧乏プライベーターには辛い時代になりましたね?
2Dのメーターは田村選手が追加工をしてなんとか使えるようにしてきてくれ、あとはカバーの実践テストでメーターが守れるか結果が知りたいところでしかが、さすが気の利くライダーです。 予選の最後のタイヤを新品に交換して一番大事なところ(セクター1、セクター2、セクター3とベストタイムできて、最終シケインで…)でしっかり転倒してくれて良い試験ができました(何でやねん…)
おかげさまで保護カバーが使い物になることがわかったのと引き換えに予選結果は予定とは1秒以上も低い平凡な結果に終わりました。
村リンときたらそんなドラマもなく、予選後にただただ怒られるだけの無残な結果に…
決勝日は雨の朝フリーで二人共そこそこ良い走りができ、決勝も雨だったらと雨乞いをしていましたけど、お昼までにはしっかり晴れてドライでのレース。
結果は2台とも序盤で転倒リタイヤというなんとも残念なことになりました。
まあ、これがレースですね~
当ブログでたまに言っているタイムアップのためにはライダースキルを上げることが一番の近道ということ。 しっかり田村選手には伝わっており、実際にライディングが変わってきました。 あんなにピンポイントのセットでしか乗れなかったのに、ライディングが変わるとセッティングの許容範囲が広がり、今では何でも乗れそうという変わりようです。
もちろんメカニックの仕事を放棄しているわけでなく、こちらに求められたものが予選のタイムアップや決勝結果であった場合の優先順位を考えたとき、サスペンションのクリック1つよりはブレーキの握り方、踏み方だったり、荷重のかけ方だったりをマスターした方が良い結果が待っているということを二人のライダーには伝えていましたけど、より伝わっているのは今のところ、村リンではなく田村選手というのは数字に現れていますね。
二人共、コースレコードを更新して優勝したヨシムラさんの津田選手に直接走り方を教われるのだから羨ましい限りですよね~
自分がライダーだったら夢のような話です。(あー全日本ライダーになりたかったなー)