GPZ750F、GPZ1100Fエンジン測定

GPZ750Fのエンジンオーバーホール。

分解したエンジンパーツを洗浄、洗浄、ウッドストックの洗浄台は屋外にあるので日が暮れると寒い季節になりました。 GPZ1100Fと750Fの2台を洗うと洗浄液にやられて手はガサガサに。 でも若いころはそんな年季の入っている先輩方の手を見てその仕事っぷりに憧れていましたので、自分の手を見てご満悦、そんな感じはちょっとわからないかもしれませんけど、やっぱり当時の憧れはPOP吉村さんやワークスの真田社長、ワークスの高橋工場長でして、いつかはそんな巨人たちのような仕事がしたいと日々努力してきましたので、去年よりは今年の方が、昨日よりは今日の方がより良い、上達した仕事をしたいと思い頑張っています。

中古のピストン、シリンダがそのまま使えるかどうか、マイクロメーターで測定します。

1番、2番、3番のピストンは外見も測定値も問題なく再使用できそう。 そして4番を測定してみると、ん?ん? もう一回測り直して、やっぱり大きい…

横方向も測定してみると逆に小さい、あきらかに楕円に変形していることが判明。

確かに縦方向には深い傷が入っていましたので、過去に何かあったことは事実のようです。


シリンダスリーブの内径も測定してピストンクリアランスが適正かも調べます。


当然回転方向を考えるとマシンの前後方向は摩耗しやすいので、真円の円柱だったものが微妙に楕円の微妙に樽型に変わっています。 ホーニングすればクリアランスは広い部分がありながらもなんとか再使用できそうだけど、4番に関してはピストン変形からのダメージがスリーブに見受けられ、オーバーサイズにするしかなさそうです。


上の画像、1/100mmだと心もとないので、1/1000mm測れる測定器具で計測しています。 測定値を実際に用紙に記し、こうすることでそれぞれの値を目で比較し異変のある数値を見逃すことなく対策を立てることにつながるのです。



続いてGPZ1100Fのエンジンも計測します。


やはり、相当な距離を走るオーナーのエンジンですので、恐々と測りましたけど、さすがは元々ウッドストックでオーバーホールしたエンジンだけあって、距離のわりにはましなほうでした。


なんとかスリーブを打替えすることなくホーニング作業のみで再使用できそうです。



そして懸案のクランクシャフトの測定。


前回のオーバーホール時にクランクにガタが出てしまい使用不可になり、リビルド品をお譲りいただきました。 今回のはそれから10万キロ近くは走ったもののなんとか使えるレベルに収まっていました。とは言っても少しの歪みは見受けられ、高圧縮、ハイパワー化された1100はパワーを受け止めるクランクシャフトには負担が大きいのを改めて気付かされました。



何万キロも走ったあとのバルブはこんなものです。

バルブを抜き時にステムシールの抵抗がなくスコって落ちたからオイルが下がっていたものと思われます。 でもまあ、よくもここまでカーボンを溜め込めたこもですね?


もちろんバルブは消耗品ですので、新品に変更します。


このオーバーホールでリフレッシュしてメーター3回転目も快調に日本中を走り回れるように頑張って組みつけします。 次回のオーバーホールは30万キロ超えてからかな?




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