ZR-7 エンジンオーバーホール
続いてのエンジンオーバーホールはカワサキのZR-7です。
本当に使い込まれた車両でして、今回は2回目のオーバーホールですが…
スピードメーターのトリップメーターをご覧ください。
6万5879キロですよね…
これ実は3周目ですので “26万5879キロ” なのです。
前回の最初のオーバーホールはなんと16万キロまで引っ張ってからのオーバーホールでした。 このときにお客様からは「これで次回は32万キロまでもちますね」 と言われましたので、「勘弁してくださいよ~。 16万キロが凄過ぎるだけだから、せめて10万キロでお願いします」 ということで、その後そんなに月日は経過していないような気がしますけど、早くも10万キロ走破して今回2回目のオーバーホールとなりました。
ひと月後に佐賀県に鶴を見に行く予定があるということですので、なんとか間に合うように早速分解していきます。
各部の部品は26万キロ走ったとは思えないほどの良好な状態で(外観は結構やれていますよ)、いわゆる消耗部品を交換する程度でリフレッシュしそうです。
さすがにピストンリングはしっかりと消耗していましたので、下の画像のようにリング下にまで燃焼ガスが吹き抜けている状況でしたね。 ですがシリンダスリーブも綺麗でボーリング作業までは必要なさそうでした。
やっぱりオーナーは女性の方ですので、オートバイに優しく乗っていらっしゃるのでしょうね?
ウッドストックに作業を依頼されるお客様のオートバイとの関係は様々でして、レースをするのでできるだけスムースに乗れるものが欲しい。 まっすぐなところで誰よりも速いパワフルなものが欲しい。 時間さえあればいつでもオートバイに乗りたいから純正のままでなるべく耐久性があるものが欲しい。 などなどいろんな要望があります。
このオーナー様に関しましては、もはやこのZR-7は家族と同じで、いろんな場所に一緒に出掛けて楽しい時間を一緒にすごしたいというくらいの大切な存在になっているようです。 そうなると私たちの責任は大変重大でして、大切な家族の命をお預かりして、元気に再生させるという任務を担っており、それはまるで病院のような感じなのかな? と思うこともあるほどです。
とにかく、あんな要望やこんな要望をたくさん抱えていますので、たくさん頑張らせていただきますね。