ゼファー1100ミッションギア

続々エンジンオーバーホールネタです。

いつものとおり分解、洗浄したら測定作業をしてそのまま再使用できるのか否かをの確認。

もちろん全部新品にすれば良くなるのはあたりまえだけど、当然予算の関係はとても大切なことですので、次回のオーバーホールまでの使い方や期間のことなどを考慮に入れながら新品、修正、またはそのまま再使用などの判断をしないといけません。

こちらは先日分解しましたZR-7のシリンダスリーブ内径の測定。

前回は16万キロ走行後のOHで0.5mmオーバーサイズピストンを使うためにボーリングしました。 その後10万キロ走行してからの状況はどうでしょう…

うーん、どうしよう??? ぎりぎり使えないこともない… でもでも、また次回10万キロとなると無理っぽい… こんな時は本当に悩みますね? 当然最後にはオーナー様に決めていただくのだけど、正確に決定してもらえるような状況説明がしっかりできるように吟味するのは本当にたくさんの案件に接していないとできないと思います。

今回測定したこのシリンダは4番のピストンが頂点になる前後10mm程度がかなり編摩耗しており、4番だけピストンリングが他の3気筒のものよりも摩耗が激しく、その原因が何なのかは、うーん… という感じです。

こちらはギア抜けがひどいということで分解したゼファー1100のギア。 さすがにトラブルが出ていただけあってドグの端面は丸くなるまで摩耗していました。

初期型の問題のあった年式でしたので、仕方ないのかなーとは思いますけど、こんなものなのかなー?

お相手側のオス側も角が丸くなってますね。

下の画像のものを今回組むのですが、随分形状が違います。



ギアにトラブルがあると決まってシフトフォークにも問題が出ることが多く、今回もこんなことに… 接触することはない部分までギアが削ってしまっていますね。


トランスミッションに関しては他の消耗パーツとは違って、いくら走行距離が少なくても、たった一度のギア抜けなどによりギアに不具合が発生してしまうと、その後どんどん症状が進行していきます。 先程のZR-7は26万キロ走ってもギアは綺麗なまま、対してレースで経験がありました新品の高価なレーシングキットパーツのギアが走行たった30分でギア抜け発生。 このような状況を鑑みますと、もちろんギアそのものの設計、材質、表面処理、精度での違いは確かにありますけど、組み方(クリアランスの調整など)でも変わってくるでしょう。 しかし、一番変わるのはクラッチレバーの左手、回転数を合わせるアクセルの右手、シフト操作をする左足(一部、右足や左手もありますね)の扱い方で随分変わってくるのでと思われます。

オートバイのような機械物は優しーく扱うと長持ちしますので、たまには自分の乗り方を自己診断してみてはいかがでしょうか?



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