オーリンズリアサス(ZX-14R、ZZR1100C)
オーリンズのリアサスのオーバーホールでお預かりした2台のカワサキ。
1台はZX-14R、もう1台はZZR1100C。 ウッドストックで購入していただいて組みましたので、その時に一度確認のためにスプリングを外して測定した数値(スプリングの長さ)が168.5mm(ZX-14R用)と記されています。
メーカー的には170mmのスプリングということですので、この14Rで使っているスプリングの場合は設定値のマイナス1.5mmしかかかっていないということになりますね。 実際に使用しながらセッティングを進めていった際に油圧のプリロードアジャスターでかなりの数値をプラスしないといけないような使い方をしているのであれば、分解のついでにアジャスターの位置を下方向にずらしておいた方が次回にはプリロードの使用可能な有効幅が維持できるということになります。 また、前回168.5mmだったものが今回168.0mmだったとしたら0.5mmヘタってしまったということも把握できます(これはあくまで例としての数字でして、このスプリングはヘタっていませんでした)ので、新品時のデータをしっかりと取るメリットは多々あると思います。 ちなみにこの14Rは油圧プリロードアジャスターはほとんどプラス方向にはかかっていませんでしたので、今回組む際には数ミリマイナス方向に移動してプリロードを抜ける方向にもセッティングできるようにする予定です。
特にオーバーホールをする際には使用時のデータを管理しておかないと、中身の状態は良くなったにも関わらずなんだか乗り味が変わったようだと悩む原因になりますので要注意ですね。
そして、こちらはZZR1100C用のオーリンズ。 先程の14Rとは逆にかなりプリロードをかけて乗っていましたので、今回のOH時にプリロードアジャスターの位置をプラス方向に3mm移動してから使っていただく設定に変更する予定になりました。 絶対に使わない範囲が多くあり、使う範囲が狭く限定されるのはもったいないので、使える機能は全部使って、メーカーの設定よりもその乗り手に合った仕様を要領良く作っていった方が便利になりまので、このように随時やりくりするようにしています。
せっかく高価なものをウッドストックで購入していただいたお客様には決して損をさせないように良い状態で使ってもらえるように知恵を惜しみなく提供しています。 もちろんセッティングのアドバイスも知っていることは惜しみなく開示していますので、皆さん買ってくださいね!