GS1200SSレース用パーツ製作

GS1200SSのレース用パーツ製作と足回りの加工です。

筑波サーキットや岡山国際サーキットで参戦している車両のリメイクで入庫しましたGS1200SS。 変更したいと持ち込まれたパーツはスーパースポーツのパーツのため、このようなネイキッドでレースをするための仕様にするには寸法(長さ、太さなどなど)の大きな問題に直面します。 基本となるジオメトリーを崩さないよう、とは言え、ネイキッドの場合はバンク角の対策やレース用のタイヤの変更による見直しも必要になることも多いものの、それでも姿勢だけは後で調整できる範囲にとどめておかないと単なるカスタムマシンになってしまいますので注意が必要になります。

元使用していた実績のあるフトントフォークの長さに合わせるために70mmも延長するためにパーツを製作。 これ、出来たものを見るとたいしたことないようだけど、実際に作るとなると分解してみて、あーだこーだと考えないときちんと機能しなくなります。

このフォークはGSX-R1000にWPのインナーカートリッジが組み込まれた仕様。 JSBでは実績がありますが、このようなネイキッドマシンで使うとなると、車重やパワーや走らせ方まで違いますので、吉と出るのか凶と出るのか心配になりますね。

そして、リアはTL1000用のスイングアームを使えるようにするための加工。 スイングアームの右側の幅が狭くリアサスが逆ハの字になってしまったため、フレーム側の上部の取付を一度削り取り、新たなボスを製作して溶接し直しました。 よくカスタムでやっているレイダウンの加工と同じやり方ですね。 上記の画像のサスの外側のスペーサのカラーはテストをしてみて元のスイングアームが良いのは? という時に元の幅に戻せるようにボスを長くしてあるためです。 今回のスイングアームはかなり短くなっており、ずいぶんと長所短所が発生しそうなため、いろんな選択ができるようにしたものです。

リアサス下側の取付けブラケットもウッドストックで製作し、位置決めして溶接してあります。 

スイングアーム長はかなり短縮しましたので、リアサスのスプリングレートは変更しないといけなくなりそうですね。

ホイールも変わったことからドライブチェーンラインが異なりましたので、スプロケットキャリアを加工して合わせたり、ピボットシャフトの径も違いましたのでスペーサを製作したりと細かい部品をたくさん作って形になりました。

しかし、何といってもレーサーですので、走ってみないことには使い物になるのかどうかわかりませんのでドキドキです。 見た目が良くなってもタイムが上がらないと意味ないですからね。



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