ZX-10Rリアサスブラケット加工
ちょこっとした工夫のご紹介
メンテナンスがやり易くないとイライラしてしまう私ですので、常にそういう目線でオートバイの各所を見る癖がついており、「ここはこうしたら簡単になるのに…」 「ここはこうだったら速く整備できるのに…」 というようなことばかり考えてしまいます。
特にレーサーの場合にはパーツの脱着が頻繁になりますので、小さな工夫をたくさんしてあげることで、整備性は格段に向上します。
これはZX-10Rのリアサスのブラケット。
2011年にウッドストックが全日本選手権や鈴鹿8耐に参戦するにあたり、新しく配置されたZX-10Rのリアサスを脱着する際に、リアサスの上側の取付け部分にアクセスするために燃料タンクを取り外さないといけなく、しかもそのタンクを外すためにはシートカウルやその他のカバー類まで外さないといけませんでしたので、「いちいちそんなことやっとれんわー!」 と加工したとことがあり、今回レース用の10Rが入庫したこともあり、同じようにしてみました。
普通に脱着するにはナット側をメガネレンチなどで固定しないといけません。 それならば工具はひとつで出来るようにナットは溶接して固定してます。
もうひとつは燃料タンクが車体に装着したままだとボルトを取り出したり、逆に挿入する際に狭いところを行き来させないといけませんので、エンジンの上にボルトを落としてしまう可能性が高くなります。 整備には確実性も必要となりますので、ボルトが脱落しないようにボルトに14mmのソケットを溶接して、エクステンションバーを差し込むとロックがかかり、緩めると工具とボルトが一体になり一緒に抜くことができますし、挿入する時にもボルトが落ちることなく簡単に差し込むことが出来るようになります。
Tレン1本で簡単、簡単
これでリアサスの取り外しは2、3分で出来ちゃいます。
実際にライダーがピットインして仕様違いのリアサスを瞬間で交換して、テストを繰り返すということも簡単ですので、ピットイン時のスプリングレートの変更やダンパーやトップアウトスプリングの仕様の異なるサスを用意しておけばいろいろと短時間でテストすることが出来るようになりました。 いろいろと脱着に手間がかかると、時間が足らなくなることから、テストのインターバルの時にするしかなくなるし、それがおっくうになることで、小さなトラブルを見逃すことにもなりますので、とにかく楽に整備できるように工夫することがとても大事だと思います。
あと大事なのはウッドストックのステップを使うことでしょうか?(なんじゃそれ…)
別売ですけど、新しいステップバーでレインコンディションでもグリップ力は抜群です。
そしてマフラーはBEETさんですね。
こちらは新しいメカニックさん。
腕は良いのですが、厳しい人ですので、ウッドストックでお金をたくさん使わないと怒られますのでお気を付けください(笑)