レース用パーツとワンオフパーツ(バンディット1200フェンダーレスキット)

レースシーズンも近づいてきましたので、ストリート仕様の受注分の製作とともにレース用のライディングステップも大急ぎで製作しております。 そしてワンオフ品も…


こちらは今シーズンの全日本ロードレース選手権で有名チームさんの有名ライダーさんに使っていただくステップです。

ペダルの先端には転倒時のダメージを軽減するために可倒式の仕様を採用しています。 しかし、この完成と同時にペダルの仕様変更のご要望があり、こちらも追って、設計、製作をすることになりました。

実際にテストが始まるとポジション等で更なる変更があることでしょうね。


そしてこちらは少しずつ、ずーっとカスタムが進行していますバンディット1200のライセンスプレートとウインカーのステーです。

元々販売している既存のパーツが入手することができれば購入して取り付けるだけで良かったのですけど、無いなら作るしかないという雰囲気になってしまい、たった一つのために、またまた発想するところから開始しないといけないことに…


加工したノーマルのペラペラの樹脂に直接穴を開けてステーを取り付けると剛性が無さ過ぎてバタバタ動いてしまいますし、次第にクラックが入りそうでしたので、なんとかフレームから取り出せないものかと頭を悩ませて、こんな風変りなステーの組み合わせになりました。

最初は両サイドからステーを取り出したかったのですけど、完全にテールカバーで覆われてしまい、まったく隙間がなく、真ん中からしかアクセスできないことが判明しましたので、苦肉の策でフレームからトルクロッドのような棒で吊るす作戦になりました。


当初はウインカーもライセンスプレートの横にポジショニングする予定で図面を描いていましたが、オーナー様のご要望により、ウインカーはもっと前方に別体にすることになり、こちらもフレーム側にネジ穴を新設したりと、いつもながら、なかなか骨の折れる作業となりました。


テールランプ、テールカバーが取付くとこんな感じになりました。

相変わらず努力は見えなくなります(泣)


更には頭を悩ませたリアのキャリパーサポート。

トルクロッドは使いたくない。 スイングアームはペイントしたばかりで綺麗すぎるので、溶接などの加工はご法度。

その状況で一体どうやってキャリパーの回り止めを作ればいいのかと、おざおざと私がいろんなアイデアを出し合いましたが、結局は私のアイデアは却下となりおざおざ案に落ち着きました。


ノーマルのスイングアームのエンド部分は鋳物で精度が出てなくて、しかも斜めになっている。 しかもチェーン調整ができないといけませんので、前後に移動した時に斜めの位置が変わることに対応しないといけませんでした。

ノーマルのトルクロッドを組むだけなら5分でクリアできる状況をわがまま? いやいや、こだわりのために、昨日も悩む、今日も悩む、明日も悩む… … … で、図面を描き始めるまでに何パターンも、何日考えただろうかというくらい、手が動き始めるまでには相当な時間がかかってしまいました。

それでも出来上がってしまうと、なんでもない形で、なんでもなく装着されてしまっているので、苦労が見てわからないのが、ウッドストック美学と信じて作業しました(ちょっぴり悲しいけど…)

これが一番辛いのは、これらを見て、同じものを作ったらもっと安く作れたのにと、後出しで言われること。 見てやり方を真似て、同じものを作るのと、思い悩んでアイデアを出して、なるべくコストがかからないような形状を考察して、ゼロから作って、しかもカッコ良く仕上げることがどれほど難しくて、手間のかかることかを理解してほしいと思います。

と、愚痴を言いながらも日々努力を惜しまずに頑張っていますので、皆様お手柔らかにお願い致します。


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