オーリンズリアサス
さすがに寒い冬のあいだには車検を受けることが減ってしまうのですが、3月に入り早速車検整備をしました。
ブレーキまわりはどこにも増してしっかりやらないといけませんので、まずはキャリパーの洗浄から始めます。
本当はキャリパーとマスターシリンダは分解してオーバーホールした方がいいのでしょうが予算の関係もありますので、パッドなど取り外してゴシゴシ洗っています。
もちろんブレーキオイルは新品に交換します。
純正のキャリパーのピストンは結構錆びていることが多く、このまま新品のバッドを入れるためにピストンを押し込むと錆でシールを傷つけてしまうので要注意です。
シールもですがピストンも定期的に新品に交換した方がいいですね。
上の写真はオーリンズのTTXシリーズのリアサスです。
先日の鈴鹿サーキットで行われたエリア選手権で村上選手がGSX-R1000K7で使ったサスなのですが、油圧プリロードアジャスタが壊れてしまったので修理に持ってきてくれました。
JSB1000の初レースは9位!
昨シーズンのST600クラスのエリアチャンピオンもクラスが変わると苦戦していますね。
パワーは1000ccの方が全然あるのになかなか600のタイムを超えるのには時間がかかったようです。
パワーがあっても、ストリートタイヤがスリックタイヤに変わっても、きちんとサスが路面を押してくれないとバイクは前に進んでくれません。
なのでタイムも出ないわけです。
リザーバタンク上の黄色のテープに現在のダンパーの中身の使用が書いてあるのですが、シーズン中に何度も仕様を変えるので、何度も張り替えられます。
今の仕様はC5N(コンプレッション側)、T5N(テンション側)、トップアウトスプリングなし、メインのスプリング130N、という内容です。
130Nというスプリングはウッドストックで作ったリンクなので使っていますが、ノーマルリンクだとまず使わないレートです。
トップアウトスプリングは補助の小さなスプリング(ほとんどどのサスにも入っています)ですが、メインのスプリングと引っ張り合っているバルブスプリングのような物体で、あまり目にすることのない部品ですが、この小さなスプリングが曲者で、動きに良い効果をもたらしたり悪さをしたりするのですが、セッティングの流れの中でたまたま取り外しています。
村リンも早くJSBに慣れてサスセッティングを楽しませてくれればいいですね。
でもさすがにベテラン?だけあって喜久川選手は初めて乗るマシンでもすぐにタイムを出してくるのにはいつも感心させられます。
村リンはその喜久川選手の弟子なので、速くなってくれるはずです。 がんばってね~
下の写真は左がオーバーホールから帰ってきたGPZ900Rの46オーリンズで右がTTXオーリンズです。
TTXシリーズは46シリーズよりもかなり細身になり、スプリングの互換性もありません。
リザーバタンク横のゴールドとブラックのダイヤルがダンパーの調整ノブです。
TTX初年度の2007年は苦しめられましたけど2008年モデルは悪いところがかなり改良されて良くなりました。
2月中旬くらいからフロント、リアともオーバーホールの依頼が増えてきています。
本格的に暖かくなる前にしておいた方がいいですよ。