シリンダヘッド修正
GSX1300R隼のシリンダヘッドのバルブシートカットが完了
ほとんどを45°と60°のシートカッターで仕上げました。
少し外当たり気味にするためです。(少しビッグバルブ効果に期待して)
ショップによっては内燃機屋さんに頼んで専用の機械でゴリゴリ削ることが多いようですが、ウッドストックでは、でっち奉公時代に教えてもらったとうり、地道に手動で削っています。
削っては光明丹で当たり幅や部分を確認、そしてまた削ってという修正を繰り返します。
かなりの力で削るので16バルブを仕上げると右手の腹が真っ赤になって痛くなるくらいですけど、やっぱりパワーを出すには大事な作業ですので、自分でコツコツ仕上げることにしています。
薄っすらオレンジ色のラインがバルブとシートリングの当たっているところです。
ポート研磨は今回のメニューにはなかったのですが、見てしまうと気になる段差があったので勝手に削ってみました。 (今回ははるか沖縄から車両を送っていただいてのオーバーホールなので、この余計な削りはサービスということで…)
いわゆるポート研磨というとピカピカに磨いてあるものを雑誌などで見かけますが、ピカピカ度はさておきやはり形状が一番大事だと思います。
少し余計なところを削ってあげるだけでも効果は期待できるので、分解したついでに軽く加工してあげるといいですよ。
もちろん時間かけて磨くと更に吸入効率や排気効率良いですし、汚れもつきにくくなりますので、予算に余裕があれば、美しい研磨をする方が良いとは思います。
こちらも余計な作業かな?
ヘッドのカムシャフトホルダなどの面取りです。
やってもやらなくてもパワーは変わりませんけど、バリはあるより無い方がいいに決まっているので、あえてやっております。
エンジンをチューニングするにはメニューはいくらでも増やせます。
レース用、ストリート用と仕様は様々です。 しかし、間違ってはいけないのが、パーツのサイズが大きい方が凄いとか、カムはリフトが高い方がえらいとか、のレベルで判断しないことです。
足回りと同様に、大事なのはバランスです。
長年にわたり多くのユーザーから支持されているパーツはライフや性能のバランスが取りやすいパーツなので、みんなが選んでいるのだと思いますし…
隼のエンジンはあとヘッドの面研をしたら組み付けに入ります。
Zのヘッドも面出ししないといけません(100分の5ミリ程度歪みがでていました。恐るべし空冷エンジンです)