車体のこと

ずいぶんブログをさぼってしまいましてすみませんでした。

風邪でダウンしていました。

流行りのインフルエンザではないのでご心配なくです。

子供の頃は38度くらい発熱していても気づかずに遊んでいたのに、今はほんの微熱でへろへろになるんですよね。 (弱虫すぎだわ)




最近、多い質問で、マシンを良く曲がるようにしたいのだけど、フロントフォークをもっと突き出ししたり、リアサスを伸ばして車高を上げた方がいいのか? という内容です。

もちろん各々のマシン、各々のライダー、走るステージによりこうするのがベストという答えはできません。

しかし、フロントを下げる(フロントフォークの突き出し)とよく曲がるというイメージは理解できるのですけど、(いけてない雑誌などでよく解説してありますよね) はたしてそれで旋回は上がるのでしょうか?

オートバイが止まっている状態で見るといかにも旋回しそうに見えますね。

でもそこからフロントフォークは沈むわけです。

もともとフルブレーキングができない人が前を下げるとさらにブレーキを鋭く握ることができなくなります。(特に下り坂では…)

ブレーキが甘くなると前ほどフロントフォークは沈みませんよね?

フォークが沈まないとタイヤを抑える力は弱くなります。

タイヤが潰れないと旋回しません。

フォークが沈まなくて曲がらなくなり、タイヤが使えなくて曲がらなくなります。

しかも直進安定性は悪くなります。

別に突き戻しを推奨しているわけではありませんが、取りあえず、突き出しとリアの車高上げで良く旋回するという妄想は捨てたほうがいいのではないでしょうか? という感じです。

もちろん、それで良くなることもあり、すべてに対応できるわけではないというところはご理解くださいね

もっとわかりやすく言いますと、突き出しを10mmしたときに残ストロークが20mm、と、
突き出しを0mmのときに残ストロークが0mm を比べると、ストローク時には後者の方が10mm分キャスターが立っており数字上ではより旋回することになります。

言いたいことは、とにかくバイクをとやかく言うときには静止状態のマシンの姿勢をイメージするのではなく、動作状態(前後サスが動き荷重されている状態)においてライダーが操作しやすく、より高荷重をかけやすくなるマシンのセッティングを心がけるようにすると、マシンが良くなるだけでなくて、ライダーの技量も向上するということです。

だからファクトリーマシンはどんどん高性能になるし、ファクトリーライダーはどんどんライディング技術が高くなるわけです。


下の画像がセッティング例のひとつです。

ノーマルのトップブリッジだと突き出しに限界がきたので、下にオフセットしたトップブリッジを製作して、それでもまだ突き戻したいので、トップの中まで入れ込んであります。

この車両はそれでも足らずにキャスターアングルもフレーム側で寝かせていました。(今はキャスター角はノーマルに戻していますが)

このような変更もよりハードなブレーキングをするためと、フルブレーキをしたまま一気に寝かし込むことができるようにするためです。 

勝手にバイクが曲がるようにするためではなく、バイクが旋回する姿勢をライダーが作り出すライディングができるようにするためです。

乗りやすくて、怖くないマシンは早く走らせるのに直結したいいマシンなのです。

woodstockのブログ




突き戻しをしたり、スプリングを硬くすると、逆にフロントフォークのストロークが増えていることが多々あります。 

これはブレーキがしやすくなり、よりハードなブレーキングができるようになったためだったり、ライダ-が体重を乗せれるようになったり、フォークのストロークスピードが適正になったためにフォーク内のオイルの流れが止まらずに、綺麗に奥まで使えるようになった。

などのよい効果が出るためだったりするのです。

わかりにくかったらごめんなさいね。

とにかく、ちょっとしたことで走りやすかったり、走りにくかったりするので気をつけましょうね。

雑誌によくあるチャート式のサスセッティング。(こーなったらここを回すとか)

あれはまったく役に立ちませんのであしからず。

woodstockのブログ



この記事を気に入って頂けたらいいね!フォローをお願いします

  • facebookfacebook
  • TwitterTwitter
  • LINELINE
  • B!B!

Related article関連記事をご覧になりたい方はタグをクリックしてください。

Related Products関連商品

関連商品はありません。