耐久レース用パーツ製作
昨日はパソコンの不具合がありまして、その復旧作業が深夜の3時ごろまでかかってしまいまして、結局、睡魔に負けてしまいブログの更新を断念しました。
なんとか使えるようになりましたので復活であります。
オートバイは何とか得意な方なのですが、デジタルはどうにも苦手ですね。
今回は鈴鹿8耐レースなどで活躍しているチーム様(名前を出してもいいかどうか聞いていなかったのでここでは伏せておきますが)からの依頼で、耐久レースで使用するためのリアホイールのクイック交換システムの製作です。
レースではライダーがコンマ秒単位でタイムを短縮するために体をはって頑張りますので、その短縮したタイムを無駄にしないようにするために、ピット作業の正確で素早い方式を各チームが知恵を絞って作り上げております。
下の画像は右側のチェーン引きですが、リアキャリパーサポートと一体式になっています。
かなーり大きな部材からの削り出しなので加工はそれなりに時間がかかります。
ホイール交換の際にチェーン引きの段差がレールになっていてホイールを投げ込むと自然にアクスルシャフトの差し込む位置に収まるようになります。
ドライブチェーンを掛ける時に、一度前に押し込まないとチェーンがかからないのですが、前に行き過ぎないように壁をつくっていますし、そのまま手を離すとシャフト位置に転がるデザインにしています。(していますと言っても、基本的なデザインは鹿児島のお師匠様からのお教えに沿っているだけですが… いつもありがとうございますね)
こちらは左側です。
アルミで削り出したチェーン引きの中にクロモリのナットを削りだして差し込んでいます。
ネジ加工もアクスルのネジ部の微妙な加工具合に合わせながら、ダイスではなくマシニングで調整しながら加工して、軽くクルクル回るようにしています。
そして、リアブレーキディスクはなるべく外側にあった方が、ホイールを組む際にホイールとキャリパーの干渉がなく、楽に装着できるので、おもいっきり外にオフセットさせてあります。
下の画像のように、これも大きな部材からディスクアダプタを作りました。
写真だと分かりにくいけど、かなりのオフセット量ですよ。
ホイールカラーの加工もすんなり引っかからないようにするために角を丸く加工しています。
スピードセンサーも付くようにしないといけませんでしたので、チェーン引き、センサー、キャリパーが上手く収まるように図面を描くのが一苦労ですね。
何といっても、加工するよりも、寸法取りして、位置関係を考えて、図面を描くまでが大仕事で、加工をする時間の何倍もかかってしまいました。
次に同じものを作るのは楽なのですけどね。
でもウッドストックでは一度だけっていうのが多いんだよな~