レーシングライダーって
GSX-R1000のレーサーです。
ライダーが一人で岡山国際サーキットに練習に行って転倒して壊してしまいました。
シートレールは見事にぐっちゃり…
お高いヨシムラさんのサイレンサーとテールパイプはベコベコに…
なぜか左右とも壊れていました。
一体どんな転び方したのでしょうね?
最初の走行枠からほとんどタイムアップできない状況で、何も得るもののない転倒のようです。
レースも他のスポーツと同じくスポーツでして、一つ一つ何かが少しずつできるようにならないと上達しません。
今回の走行でタイムが出なくて、次の走行では頑張ろうと思っても、思うだけではタイムが上がるはずはありませんよね。
だって、次の走行までに何かをするわけでではないのですから。
よくライダーやチームにありがちなのですが、今回駄目でも次の走行ではタイムアップする、次回のレースではきっと、来シーズンこそは良くなるに違いない、などなど。
ないない、ありえませんがな、何も積み重ねてないのに、突然速くなりません。
あるとしたならば、次がたまたま走行条件(路面温度、走行台数など)が多少良くなって、たまたまタイムが出ちゃった。 という程度ではないでしょうか?
確かにレースというのはハードに頼る部分が大きいので部品を変えたとか、セッティングを変えたとかで、走りは変わってくるのですけど…
今回の8耐の予選の結果を見て思うのは、同じチーム、マシンでありながら、タイムが2秒も3秒も4秒も違っているチームがあります。
これを考えるとハードも大事ですけど、ライダーの技量の大きさはそれ以上に大きなファクターだということがわかります。
技量のあるライダーだとメカニックも負けていられなくなりますので、相乗効果でどんどんマシンも良くなっていくわけです。
今回の転倒でおそらく20~30万円くらいのパーツが壊れていますが、これを自分のようなメカニックに日当を5万円(例えばですので)支払って、サーキットに来てもらって整備やセットアップをしてもらうと、効果的な練習ができて、転倒リスクが減少して、無転倒でタイムアップする確立がグンと上がります。
すると5万ケチって20万円浪費するのとしないのとでは15万円も浮いてくる計算になります。
メカニックは仕事として来ているわけですから、当然タイムアップするためにあらゆる知識と労力を使います。
はたして一人で練習に行ったライダーはあらゆる知識と労力を使い果たしたのでしょうか?
なにも熟考せずに、ただ頑張ろう、頑張ろう、なんておもっていたに違いありません。
結果は高額の出費と生命の危機を自分で引き寄せた転倒にすぎなかったのではないでしょうか?
ということを散々と本人に説教してしまいました。
一生懸命やっているのに、かわいそうだとは思いますが、一生懸命にやっているからこそ、死んだり、怪我などしてほしくないし、お金が物凄くかかるスポーツだからこそ、無駄な出費はしてほしくないので、きつく怒ってしまったわけです。
8耐の予選の結果を見て、凄いタイムを出すライダーは、まだマシンがハイテクではなかった時代から自分の技量を上げてきたベテランライダーばかりだな~なんて思いました。
お金も時間も有効に使わないともったいないですね。