シリンダヘッド再生
久々に旧車ネタです。
ふと気がつくと、Z系のエンジンのオーバーホールがたくさんありまして、(他の車種を入れると10台近くも抱えてる始末)早く仕事を進めないと溜まっていく一方なので、頑張らないとと思っていた矢先…
いろんな事情があったようで、他店で分解されたバラバラの状態で持ち込まれたエンジンを洗浄していましたが、シリンダヘッドを見てがっかり…
エキゾーストのスタッドボルト8本中3本が折れていて、さらに1本は折れたネジを取り除くことに失敗したまま横にオフセットしてヘリサートが挿入されていてかなり残念な状態です。
↓↓↓ こんな感じです。 トホホ…
センターにネジがないので壁が薄くなっていてヒビ割れていますね。
このままでも少しの時間だけなら使えるのでしょうけど、どんどんクラックが進行して、トルクがかからくなってしまいますので、手間はかかりますけど、きちんと修正することにします。
ヘリサートを取り払うと元のボルトの残骸が4分の1くらい残っていました。
これを取らないと溶接ができないのでリューターで根気よく削っていきます。
いろいろいらないものを取っていくと下の画像のように薄くなった側の壁が崩壊してしまいました。
そのまま使い続けるとこうなりますので、分解したついでにきちんとしておきたい部分ですね。
折れた3本のボルトはかなり気を付けながらど真ん中にドリルであなを開けていきます。
M6ネジの下穴の5mmまでドリドリしましたが、ど真ん中をキープしています。
ここまでくればタップでネジ切りするか、さらにヘリサートタップでネジ切りしてヘリサートを入れます。
崩壊した部分は中まで溶接できる状態になるまで更に削りこんでから溶接で山を作っていってからタップを切り直します。
下の画像は作業完了状態です。
しっかり再生されていますね。
文章で書いてしまうと簡単そうだけど、結構な時間と几帳面さが必要な作業でして、細かい作業の度にオーナー様に確認していただけると、少しはウッドストックのありがたみが解ってもらえるはずなんですけどね~