レース用パーツ製作
今週末には鈴鹿サーキットでファン感があり、4月からは全日本が開幕しますね。
もうすぐレースシーズンが始まることでウッドストックでは機械加工部門(部門って言っちゃったー、おざおざ一人だけなのになー)がバタバタと夜中まで作業をしています。
もちろんレース用のパーツだけでなくストリート用のパーツのご依頼もいただいておりますので、各段取りで頭の整理をするのが大変な季節になっています。
画像にあるのは足周りのパーツ。
リアサスリンクとステムのセッティングパーツです。
こんなに作っていますけど、テストして合わなかったらボツになってまた他の数字で作らないといけません。
スペアマシンまであると製作パーツの総量は相当なものになるわけですが、当然決勝を走るときは各1つしか使わないので、レースとはなんと贅沢なスポーツなのかと、またなんと情熱がないと続けることができないかと改めて思い知らされます。
このステムのベアリングの受け部分、作るのは簡単そうに見えるような形だけどなかなか大変でして、すべての面で精度を出さないといけません。
しかし、この部品が足回りに大きな影響を及ぼすくらい大切なパーツで、ただ交換すれば良いわけではなく、これを変更することで前後の車高、サスペンションのセッティングまですべての再調整が必要になってきます。
そしてリンク、こんな分厚い材料から削り出しているのです。
材料の段階ではとても重いブロックですけど、ガンガン削って出来上がるとほとんどがアルミの削り粉になってしまいます。
だけど、このパーツもとっても大事な部品でして、リアの動きの大きな部分を司っているものですので、当たればいいけどなかなか難しいパーツでもあります。
これはステムのフォークオフセットをアジャストするための偏心カラーです。
中心に穴があいていると0mm、中心から1mm偏心しているとプラス1mmとマイナス1mm、中心から2mm偏心しているとプラス2mmとマイナス2mmが選べるわけです。
例えば0mmの時がフォークオフセットが26mmだったとすると、1mmカラーに変更することで、27mmと25mmが選択可能で、2mmカラーにすると28mmと24mmが選択可能になります。
これが一台分ステム上下に使いますので、3種類×2個で6個、スペアマシンを入れると12個、ライダーが2名体制だと24個も必要になります。
作るのも大変ですけど、チームは何倍も大変ですね?
このような大切なパーツを製作させていただくことで、少しでもレースに関われてとてもありがたいことですね。
良い結果が出たら嬉しいです。