GPZ750F、GPZ1100Fエンジンオーバーホール
なぜか同じ系統の車種が同じ時期に集まって来ることがよくあります。
少し前にはVmaxだったり、ドカティのSSだったりと、狭い店内でそんなにオートバイがあるわけでもないのに同じ形をした車両ばかりになる時があります。
今回はGPZーFシリーズです。
GPZ1100FとGPZ750F、2台ともエンジンのオーバーホールでの入庫。
上の画像はGPZ750F、エンジンを分解する前に圧縮圧力の測定をします。
なぜゆえ調子が悪いのかを確認しながら分解しないと対策の立てようがありませんので、各部チェックしていきます。
まず、圧縮はとても低い… しかも4気筒とも…
ここまで数値が低いということはピストンリングのリークではなく、バルブクリアランスがゼロなのかなー、なんて想像しながら次はそのバルブクリアランスの測定をします。
フリーになっているはずのタペットが動かないところがありました。 これは完全にカムシャフトがバルブを押していて、まったく圧縮が抜けている状態です。
実際にシックネスゲージで測定してみるとIN側は4気筒ともこのような状態で、EX側も非常に狭いクリアランスでした。
まだピストンクリアランスは測定していませんけど、不調の大きな原因はこれに間違いなさそうです。
この750Fは腰上のオーバーホールの御依頼ですので、パーツの洗浄をすませたら、あとはピストン、シリンダがそのまま再使用できるかの測定作業、バルブ周りの確認作業をしてパーツの発注という流れになります。
750と1100のシリンダとピストン、兄弟というよりは親子くらい大きさが違いますね。
2台分のガスケット剥がしとパーツの洗浄は時間かかりそうですね~