KZ1300リペア
KZ1300のメンテナンス&リペアです。
調子よく乗れるようにというお題でお預かりしていたZ1300。 安易にお受けしたのはいいのだけど、細かい不具合が多数、しかも純正部品の廃番多数という、ショップ泣かせのオートバイでして、随分と長らくお待たせしているうちの一台です。
受け入れ時にはエンジンの圧縮が低いから調子が悪いのかも? ということを伺っていたので、オーナー様もエンジンの腰上のOHを覚悟しておられました。 でも、少しくらい圧縮が下がったとしてもエンジンがかからなくなるものでもないしなーと思いながら、念のために圧縮圧力を測定してみると… 絶好調をいうわけでもないけど、不調の原因になるほどの数値でもないし、エンジンを分解するとなると費用的にも負担が大きくなるので、そんな大技はフィニッシュにとっておいて、基本的なところから探っていくことに。
で、お決まりのキャブレターのオーバーホールをする際にインシュレータの不具合を発見。 で、純正部品を注文しようとしても当たり前のように廃番。 仕方ないので出来うる限りの修復作業で対応します。
せっかくここまで分解したので、しっかりと面出しもして綺麗になりました。 せっかくキャブレターが完調になっても2次エアを吸っては意味がないですからね。
慣れない人(自分もです)にとっては珍しい形のキャブレター。
これだけ特殊な車種だと他車種とは純正部品の共通部品は少ないでしょうから、廃番が多くなるのもうなずけますね。
旧車の場合はオーバーホールしたからと安心して、そのまま車体に組むと燃料を通した瞬間にガソリンがだらだらとオーバーフローしてきて気絶しそうになることがあるので、上の画像のように念のためにキャブ単体の状態で燃料を入れて確認しています。 すると、ほーらね、漏れるでしょ! で、悲しいことに漏れちゃいました。 新品のガスケットなのに… なんだかよろしくないみたいですので、自分でオリジナルのガスケットを切って作ると漏れなくなりました。 なんでだろ?
あとはスタータの回転が元気じゃないのを修正したり、シフトが固いのを直したりと、入庫時とは比べものにならないくらい元気になりました。
これからステップの製作とマフラー(サイレンサー)の製作をしますので、またご紹介しますね。