Zのエンジン作業

Z

以前にウッドストックでオーバーホール+1015ccにしたZのエンジン。トルクはあるけど高回転の伸びがないからもっと気持ち良く吹け上がるエンジンにしたいという御依頼でヨシムラST-1のカムシャフトを組むことになり、車検でお預かりしたついでに(ついでというには少々ハードですね)作業することになりました。 

施工前に念のためにパワー測定をしておきます。

高回転が伸びないということでしたので、何かその原因になるトラブルがあったとしたら、それの確認をしないままカム交換作業をしてしまうと訳が解らなくなってしまいますので念のために。 結果としてはこの組み合わせのエンジンとしては非常に調子が良くパワー、トルク、A/F値も問題がありませんでしたので、このままカムシャフトの交換作業が行える状態でした。 これをしておかないと作業が終わってから 「あれ、何か変、別の根本的な回らない原因が他にあったの?」 ということに陥りますので、それまでの準備が大事ということですね。

ということで、ハイカムに組み替えようとノーマルのカムを取り外す時に発見! 「ん、何でノーマルのカムスプロケットが長穴加工がしてあって、バルブタイミングを取ってあるの?」という疑惑が発覚。 っていうか以前にエンジン組んだの自分でしょ? と怒られそうですけど… そうそう、あの時、マニュアルに記載してある合わせマークが微妙にずれて見えて、このまま組んでバルブタイミングがくるってしまったらいやなので、わざわざスプロケットを加工してノーマルカムなのに念のためにバルブタイミングを測定してさらにきっちりと調整していたことを思い出しました。 どんなことも念のための確認作業が大事で時間は余計にかかりますけど、それがトラブルの原因を取り除いたり、少しの性能向上につながりますので、手間を惜しまず丁寧に接するように心がけています。

そしてハイカムに組み替えて、メーカーの指定するバルブクリアランスの調整をして、バルブタイミングを調整します。

このZの作業中の写真を撮っていませんでしたので、こちらはイメージです(CBR1000RRですね)  測定してはカムスプロケットのボルト位置を変更して、また測定しての繰り返し。 これをしっかりとやっておかないと安全に(ここが大事)パワーが出ません。

そして、バルブタイミングの調整が出来たらピストンとバルブのクリアランスを測定して(こちらの画像もイメージです)、規定値以上の隙間が確保されているかを確認します。 レーサーではこの数値をきつきつにしており、エンジンブローのよくある原因になりますのでこれも非常に大事な作業となります。

で、シャーシダイナモで少しエンジンの慣らしをしてからキャブレターの調整を行います。 FCRにしてほしいのにおきまりのCRキャブレターでセッティング。 セッティングを進めていくとなんなく100馬力をクリア。 結局はさらに数字を上げて終了。 わーっ、凄い! カムだけでもの凄くパワーが上がりました~ やっぱりカムの効果は絶大ですね。 これで当分は(パワーは慣れますので…)満足してもらえるかな?

このくらいの程良いカスタムのZカッコいいですね~



この記事を気に入って頂けたらいいね!フォローをお願いします

  • facebookfacebook
  • TwitterTwitter
  • LINELINE
  • B!B!

Related article関連記事をご覧になりたい方はタグをクリックしてください。

Related Products関連商品

関連商品はありません。