新旧サイレンサー補修&製作

ヨシムラさんサイレンサーの外筒の修正です。

なかなかの年代物のお宝のモナカサイレンサー、ステー部分にクラックが入ってちぎれかけていましたし、その部分にはステーは必要ないことから元のベースを残して上手にステーを取り除いて修正しようかと思っていましたけど、小さなクラックが四方に浸食していましたので、思い切ってベースから切り取ってしまい、同じRに曲げたアルミ板を溶接して綺麗な面に仕上げることにしました。

取り切れなかったクラックは熱を入れるとどんどん長く割れが伸びていきますので、見た目よりも腐食があったことがわかります。 できるだけ長めに余計な部分まで溶接しておきますが、そうすればするほど後の修正しないといけない面積が大きくなって難しくなってきますので、恐る恐る溶接します。 上の画像でも解ると思いますけど、残ったクラックをそのまま溶接しますと割れていた部分に着いていた汚れが浮き出てきます。 これでもかなり事前に取り払ったつもりでしたが…  最初に考えていたようにステーのベースを残して溶接したらそこらじゅうにこのような黒いブツブツが発生して、後で修正しても泡立ったホールが出来てしまいますので、大きく切り取って新品の板を張り付けることにしました。

横の2つの丸い溶接跡はリベット穴を埋めたところです。

溶接をしっかりとした後はひたすら手作業で磨く、そして、磨く…

どうしても元からある全体の隆起は治りませんけど、ほとんどその場にステーが存在していたとは解らないくらいになりました。 あまり綺麗に細かく磨きすぎると段差が余計に鮮明になるので困りますね~ ですので、磨きはほどほどに…

これからテールパイプとの接続を考えないといけませんけど、差し込み径が違うので、どうして解決しようかと思案中です。

往年のサイレンサーに続いては現代のサイレンサーの製作。

少しだけどお馴染み?になりつつあるNinja H2用に作りましたサイレンサー。

このサイレンサー、H2の220馬力もある凄まじい排圧と排気温度によって様々なトラブルが発生しており、その発生ごとに様々な対策を試しながら地味に進化しています。 それもそのはずでして、ウッドストックでコンピューターのチューニングをしてはシャーシーダイナモで全開にして、Garage414の光元選手が岡山国際、オートポリス、筑波サーキットでイジメまくっており、今、日本で一番酷使されているNinja H2なのではないかと思われるくらい、ハードに使い倒していますので、そんな使用状況に耐えるものを作るのは本当に大変なことだといつも泣かされています。 H2というマシンが出てくるまではこのような悩みに直面したことがなかったので、改めて凄いオートバイなんだなと、こんなマシンを作ったカワサキに感謝?している次第です。

何といっても印象的な裏側の様子。

やり過ぎ感満載で自分で発想しておいてバカだなーと思う始末です。

同じマフラーを装備した2台のH2。 なかなかの迫力ですね。

こうやって私たちの想像力と創造力に賛同していただいて大事なマシンに採用していただけることは職人(一応自分ではそう思っていたりして…、思っていたかったりして…)としての誉れだと、喜んでいただくと余計に幸せに感じます。 今回も完成を見て喜んでもらい、音を聞いて喜んでもらい、乗って喜んでもらい、今度はどんなもので喜んでもらおうかなと次の製作意欲に繋がりますね。

こちらのNinja H2ステップキットも相変わらずの人気で、なかなか在庫ができない状況が続いています。 

キットの製作、ワンオフの製作、そしてショップの方でも作業依頼を多数いただいており、なかなかにてんやわんやの状況が続いております。 そこで、どうしても進捗しない作業を円滑に進めるために、ショップの開店時間、曜日を減らして、工場で私を含めたスタッフが作業に集中する日を増やせるようにしていきますので、ウッドストックにご来店していただく際には事前に開店しているのか、スタッフはいるのかのご確認をしていただけましたらありがたいです。 土曜、日曜日は変わりなく開店します(私がいないときはありますけど、誰かがおります) 何卒ご協力の程、宜しくお願い申し上げます。 



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