RC213V-Sメンテナンス
RC213V-Sの作業日記です~
オーナー様が慣らしモードという過酷な回転数の制限の制御がかかる中、頑張ってたくさんの距離を走ってくださいましたので、次のステージに進めるべくメンテナンス作業をしております。
まずはオイルエレメント交換から…
と言いますと、いつもの簡単な作業を想像しますけど…
オイルエレメントって、もしかして…
オイルクーラーとマフラーが邪魔をしていて、それらを取り外さないとエレメントまでたどり着かないところにありそうな、あれか?
と、マニュアルを見てみると、やっぱりでして、なかなか大変そうな予感…
で、ひとつひとつのパーツが一体いくらなのだろうか? と考えながら壊さないように恐る恐る分解します。
エレメント交換だけで、フロントマフラーとオイルクーラーを外すのか~~~ 大変だ~~ と重く考えていたのですけど、さすがです。
ひとつひとつの作り込みが考えられていますので、見た目よりもとてもメンテナンスがしやすく、オイルエレメントまでのアクセスも思ったよりも早くたどり着きました。
こちらがフロントのエキゾーストを取り外した画像。
そして、オイルクーラーも外して、オイルパンの上方にあるのがオイルエレメントの収納場所です。
このオイルパンのネジでも壊してしまうと数十万の出費が待ちうけていますので、ほぼ全てのボルトはトルクレンチで管理しないと恐ろしいことになりそうですね。
こちらがオイルエレメントが収納されているフタと呼ぶには豪華すぎるボックス。 複雑な3Dで削り出された逸品です。 この加工の大変さを知っているからこそ、さすがにここまでしなくてもいいのに、なんて思ってしまいますけど、パーツひとつひとつにオーラがありすぎで、まるでウッドストックに挑戦しているかのようで、私たちの仕事の刺激になり過ぎているマシンですね。
表側はさらに複雑なビレット。 圧巻なのはワイヤリング用の穴の部分も立体的に、そのためだけに大きな材料からより多くの加工時間を要して一体で削り出しているところ。 普通ならたまたまワイヤーを取り出せるところに穴を開けるだけでいいのでは? と思うところだけど、ここまでやるかと、挑戦されて、1ラウンド数秒でノックアウト負けした気分(泣)
だけど、一度負けを認めて次に繋げるのが自分のいいところ…
のはず…
ですので、これからはもっと良い仕事ができそうです。
オイルラインはチタニウムで作られていました。
どこまでやり過ぎているのでしょうか?
エレメントはこのような四角いものが2個入っています。
ちなみにこの純正部品で約7万円…
なにからなにまで規格外で、ひとつひとつを知る度に驚かされっぱなしですけど、良いものに触れられる喜びと、それを仕事に生かすことができ、そこから手に入れた恩恵を受けられるであろう、ウッドストックのお客様は幸せですねー(言いすぎましたねー?)
というありたいマシンです。
また次の作業がありましたらご紹介しますので~