諸々ワンオフ製作
通常の量産パーツの合間を縫ってワンオフパーツの製作も行っていますけど、今回のこれは全日本選手権のテストに間に合うようにと、いきなりその日に作業しないといけなく、当然のことながらお待ちいただいているお客様の生産予定はありましたので、深夜のクラブ活動時間(実際にはそんな時間を設けているわけではなく、寝る時間を減らして無理矢理しているだけだけど…)に加工することに…
と、まあ、大変は大変ですけど、このようなものを作る時には、このリンクは一体どんな動きを求めてのデザインなんだろうとか、これを使うとバネレートはどれくらいを使うのだろうとか、タイムへの影響はいかがなものかと、そちらの好奇心が優先されて、ついつい、忙しいのにも関わらず、やりましょうということになってしまいます。
リンク自体はただのプレートなので、加工自体はわりと簡単ですね。
ZX-10RRのリアサスリンクだけど、ノーマルとは大きく形状が違いますので、実走でのインプレやセッティングの違いはどうなんだろうなんてマニアな想像を膨らましながら製作しました。
リンクプレートと違って手間がかかるのがこちらのリンクロッド。
ベアリングを圧入する部分に精度が欲しいから、きちんとボーリングをしています。 加工が大変なので、この長さを変えてセッティングするとなると、たくさん長さ違いを作る必要があるのでとても手間がかかります。
こちらはとても似ていますけど、ZX-10R(11-15)のリンクロッドです。
上記のようにリアの動きを変更するために作ったわけではなく(とは言え、目的は違えど、実際には動きは変わってしまいますので要注意)、前後の車高を落として足つき性を良くするためにノーマルよりも長いものをワンオフで製作しました。 後ろが下がった分、フロントの突き出しも同様に行い、前後のバランスは取らないと乗りにくくなるので注意が必要になります。
そして、こちらもワンオフ製作のリアブレーキディスクを外にオフセットするためのディスクスペーサとチェーン引きのプレートです。
リアキャリパーサポートをスイングアーム側でストッパーとして固定するにあたり、ディスクを外に出さないとサポートの厚みがとんでもないことになるので、それならディスクを外にオフセットした方が恰好も良くなるし、ホイールの脱着もやりやすくなるので、ということでこのようなパーツを作りました。
ご注文をいただいていますキット設定している商品の生産を中心に稼働していますので、このような一品物の加工はどうしても時間外の深夜にせざるを得ない状況が続いています。 だんだんと溜まってくるワンオフのオーダー分をこなせる能力に限界が来ているのも事実でして、気長にお待ちいただけます方のみに限定してオーダーを受け付けさせていただいておりますので、ご了承いただきますようお願い申し上げます。
それはショップでお預かりしています車両の作業も同様でして、超少人数で真面目にしていますので、こちらも今週末、来週末には乗る予定があるから急いで作業してほしい、とかいう要望にはこちらの力足らずで申し訳ないのですが、ご期待に応えられませんので、宜しくお願い致します。