ZX-10R(2016)レース仕様エンジン製作
ブログの更新が~~…
最近のウッドストック、ショップも工場も多忙を極めており、帰宅をすると毎日夜中ゆえ、疲れ果てて知らないうちにそのまますやすやと眠りについてしまっており、ネタは豊富にあるにも関わらず、更新が滞っている次第です。
今回はZX-10R(2016)レース用エンジン製作
この10Rはノーマルでも後軸で180馬力以上出てしまっていますので、ライフやトラブルのことを考慮すると、全日本や8耐などで上の方を目指さない限りはあまり危険を冒すほどのハイチューンをする必要もないのかな? というくらいのポテンシャルを持っていると思います。
このエンジンのオーナーも低迷するタイムで悩んでいるライダーですので、通常のOHプラスちょっぴりチューニング程度で作るのがいいのかなという感じで作業を進めています。
とは言え、スロットルボディを取り外した時にインテークポートが綺麗に削っていないとレーサーっぽく(ぽいとか必要?)ないし、他の人に見られると恥ずかしいので(そんな理由で磨くのか?と言われそうですけど、このいいカッコしーな性格が良いマシンを作る大事な一歩だと自負する私でございます) しっかりと綺麗にポートの加工と磨きをしています。
この作業、もちろんやらないよりはやった方がいい作業であり、チューナーの考え方が出る箇所ですので、人の仕事を見るととても勉強になる部分ですね。 だからこそ、ちらっと見られた時のためもあったりします。
ポートの表面はいくら人に見られら… とは言ってもピカピカにするのが目的ではないので、えっ、こんなもんなの? という程度にしか細かい目では磨いていません。 あくまでも自分が空気と燃料さんになったつもりで、どこの壁が邪魔かなー、もっと広い方が通りやすいなー、通路が広すぎてスピードが遅くなりそー、とかいろいろ考えて作業しないと、やみくもに大きく綺麗にしているのをよく見かけますけど、バルブの存在やピストンヘッドの存在をしっかりと意識しながら、インテークは入り口から燃焼室までの経過、エキゾーストは燃焼室からエキパイまでの通路として、その方向をしっかりととらえて形状を考えないといけないと思っております。
と、このように偉そうなことを申しますと、プロの皆様からは何当たり前のことを言ってるんだよ、と怒られそうですけど、このブログは解ったようなことを言って、ウッドストックがもしかして出来るショップなの?と皆さんが勘違いするように仕向けるためのものですので、鋭い突っ込みはなしでお願いします。
燃焼室も角を少しだけ丸くしたり、小さなデコボコをなくしたりする程度です。あまり削りすぎると燃焼室容積が大きくなり逆にパワーダウンの原因になりますので、程良い加減で加工します。
それよりも大事なバルブシートカットも心を込めてゴリゴリ、スリスリしています。
元々ノーマルの状態からよくできているこのZX-10Rですので、少し手を加えるだけで立派なシリンダヘッドになります。
今回のエンジン、圧縮を上げてバルブタイミングを遅らせるか、あまり圧縮を上げすぎないようにしてバルブタイミングを進めるか(レーシングキットの教え通りにするのか、独自路線で行くのか?)いずれにしてもバルブとピストンのクリアランスのせめぎ合いになるのですけど、どっちが良い結果が出るのか悩ましいところです。この結果というのは機械で馬力を測定して高出力になれば良いというものではなく、安定して速いタイムで走行するというのが最大の目的ですので、エンジンベンチやシャシーダイナモなどではなかなか良否の判断が難しいところですね。
やっぱりこの良否を判断するためには安定して速いタイムを刻めるような優秀なライダーが必要なのも否めませんので、今回はせっかく頑張って作っても判断不可能ということになるのでしょうね?
村リンリン…
ですので、メカニック仲間のみなさん、後ほど、あのエンジンどうだった? って聞かないでくださいね。
だって村リンだから解るわけないじゃんかー、という答えしかできませんので…
いやー、今回ちゃんとしまりましたね~(笑)