ECUとキャブレターの調整
インジェクションのセッティングやキャブレターのセッティングです。
これからサーキットを走るために入庫してきましたYZF-R1。
エキゾーストを交換してECUの調整をしました。 何といってもストックの性能が優れているマシンですので、私たちがやらないといけないことはごくわずか。 ワイヤーロックやエンジンガード、レース用カウルのフィッティング、ポジションの変更などの直接マシン性能が上がるような作業ではなく、他のライダーの皆さんに迷惑がかからないようにすることがメインの内容です。
今回はレースのECU用ではなくストリートにも戻せるようにノーマルのECUを調整しています。
ありがたいことにステップはウッドストック製を使っていただくことになりました。 感謝感謝です。
そしてZX-10Rも同じくECUの調整。
こちらはレース用のECUをパワーが出るようにするだけではなく、コースでタイムが出るように様々な項目を様々な側面から熟慮しながらマップを作ります。 とは言え、ショップで出来ることなどごくわずか(しかもシャシーダイナモで出来ることなどしれています)、本来ならばエンジンベンチで動力系のセットアップをしてからコースで各種のデータをロギングしながら微調整を繰り返さないといけないですし、現代のマシンにおいてはそれ以外の機能がたくさんあり、ショップやメカニック程度ではまったく手に負えないくらい難しくなっております。
それでもなんとか出来る範囲で差し障りのない程度には調整してサーキットで練習ができるくらいには調整しています。
高性能過ぎて手に負えないという作業に対して、変更できる箇所が少なすぎて調整するにも困ってしまう部品は今も元気に使われており、その調整には毎度毎度悩まされます。 こちらのCB750Fにも悩ましいキャブレター様が鎮座しており、先のパソコン作業とはうって変わりガソリンが揮発した空気と空燃比が合っていない害された排気ガスで頭がやられながら頑張ってはみるものの、なんだか変わった部品が導入されているCRキャブレターはこれまでのデータがあてにならずとても苦戦しています(泣)
苦戦と言えばウッドストックでも長年レースで付き合っていた懐かしのZX-7RRが珍しく入庫してきましたが、作業を進めれば進めるほど、どんどん問題が出現してきてなかなか進んでくれません。 やはり、生産から長い年月を経過したオートバイは各部品が蝕まれており、古いとはいっても凄いスピードが出る乗り物ですので、交換するべきものは交換して、安全に乗れるようにしないといけませんね。